離婚するには、基本的に相手方配偶者と話し合い、合意をする必要があります。さらに、子どものことやお金のことで決めるべきことも多く、お互いの意見が合わずに揉めてしまうことが多々あります。
そこで、離婚を進めていくうえで揉めやすい事項6つとその解決方法を北九州・小倉の弁護士が簡単にご説明いたします。
このページの目次
1 離婚について
あなたが離婚を希望しても、相手方配偶者に離婚の同意をしてもらうことができなければ、協議や調停で離婚することはできません。このような場合は離婚訴訟を提起することになります。
しかし、離婚訴訟では、法定離婚原因があり、これを立証することができれば離婚することができますが、法定離婚原因がなければ離婚は認められません。
2 親権について
夫婦に未成年の子どもがいる場合、必ず親権者を決めなければなりません。日本は共同親権の制度をとっておらず、離婚後の親権は父母どちらか一方にしなければならないため、双方がともに親権を希望している場合は協議離婚をすることができません。
離婚調停においても合意することができない場合、離婚訴訟の中で裁判官に親権者を決めてもらうことになります。
3 養育費、面会交流について
養育費や離婚後の面会交流の条件などのお子様にかかわる問題で揉めることもよくあります。
争点が養育費や面会交流の条件のみの場合、離婚訴訟を提起するのは労力がかかりすぎるので、まずは協議と調停までの段階で解決を図ります。協議と調停までの段階で折り合うことができない場合においては、先に離婚を成立させ、養育費や面会交流については、別途調停や審判などで決めることも多いです。
4 慰謝料について
不貞をしているなど夫婦のどちらかが有責配偶者である場合には、慰謝料の支払い義務が発生します。
しかし、不貞の有無、慰謝料の金額、支払い期限などについて話がまとまらず、揉めてしまうケースが多くあります。
慰謝料について相手方配偶者と話がまとまらなければ、離婚調停を申し立てその中で解決を目指しますが、離婚調停でも合意できなければ、最終的には離婚訴訟において決着をつけることになります。
5 婚姻費用
婚姻費用とは、食費・光熱費・家賃など別居中の夫婦が生活するのに必要な費用のことです。
別居後、収入の高い側が収入の低い側に婚姻費用を支払わない場合、婚姻費用の請求をすることが可能です。話し合いでまとまらない場合は、家庭裁判所に婚姻費用分担請求の調停の申し立てを行います。調停においても話がまとまらない場合には、最終的に裁判所が審判により婚姻費用の金額を決めることになります。なお、同居している場合でも、生活費を渡さなければ、婚姻費用の請求は可能です。
6 財産分与
離婚することにお互い合意することができても、結婚してから築いた財産の分け方、すなわち財産分与について合意できないことも多くあります。
相手方配偶者が預貯金、保険、株式等の財産を隠していることも少なくありません。また、住宅ローンが残った家やマンションをどのように分ければ良いのかという問題もあります。特に住宅の価値より残ローンの金額の方が多いオーバーローン状態のときは、どちらが残りのローンを引き受けるかなどで揉めることが多々あります。
離婚の際、財産分与について話し合いでまとまらない場合、離婚調停を申し立てますが、離婚調停でも合意できなければ、最終的に訴訟において裁判所に財産分与の方法を決定してもらう必要があります。
以上が離婚の際に揉め事になりやすい項目6つです。離婚に際して揉めていたり、お困りごとがありましたら、弁護士が助言や代理交渉等いたしますので、離婚・男女問題に注力する北九州・小倉の弁護士までご相談ください。