不倫慰謝料相場|北九州の弁護士が増額・減額要素を解説

北九州の不倫慰謝料、相場はいくら?弁護士が解説

配偶者の不貞行為という裏切りに直面し、深い苦しみと怒り、そして将来への不安を抱えていらっしゃる心中、お察しいたします。感情が大きく揺れ動く中で、「一体、慰謝料はいくら請求できるのだろうか」と具体的な金額を知りたいと思うのは当然のことです。

インターネット上には様々な情報が溢れていますが、その多くは全国的な平均値に過ぎません。この記事では、北九州市(小倉)の法律実務に精通した弁護士として、福岡家庭裁判所小倉支部での調停(離婚)等の実務経験も踏まえ、より現実に即した慰謝料の相場観を具体的にお伝えします。

【結論】離婚する場合:100万円~300万円が目安

不貞行為が直接的な原因となり、長年築き上げてきた婚姻関係が完全に破綻し、離婚に至らざるを得なくなった場合、精神的苦痛は極めて大きいと評価されます。そのため、慰謝料の相場は100万円から300万円が一つの目安となります。

北九州エリアの裁判実務においても、この金額の範囲内で判断が下されるケースが多く見られますが、150万円から200万円の間におさまることがほとんです。ただし、これはあくまで基準となる金額です。後ほど詳しく解説しますが、不貞の期間や悪質性、婚姻期間の長さといった様々な事情によって、この金額は大きく変動する可能性があることをご理解ください。

【結論】離婚しない場合:50万円~150万円が目安

配偶者の不貞行為はあったものの、様々な事情を考慮し、婚姻関係を継続する(離婚しない)ことを選択した場合、慰謝料の相場は50万円から150万円が目安となります。

離婚する場合と比較して金額が低くなるのは、婚姻関係の破綻という最悪の事態には至っておらず、受けた精神的苦痛の程度が相対的に小さいと判断されるためです。このケースにおいても、北九州の実務では50万円から100万円の間での和解や判決が多く、地域に根差した現実的な金額と言えるでしょう。

慰謝料額を左右する「増額要素」とは?

慰謝料の金額は、画一的に決まるものではありません。不貞行為によって受けた精神的苦痛の大きさを、様々な角度から評価して算定されます。もし、あなたの状況が以下の要素に当てはまる場合、相場よりも高額な慰謝料が認められる可能性があります。

不貞行為の期間が長く、回数が多い

一度きりの過ちと、数年間にわたって継続的に繰り返された裏切りとでは、精神的苦痛の大きさが全く異なります。不貞関係の期間が長く、肉体関係の頻度が多いほど、行為の悪質性が高いと判断され、慰謝料は増額される傾向にあります。そのため、裁判ではこれらの事実を客観的な証拠で立証することが極めて重要になります。

婚姻期間が長い

例えば、結婚20年の夫婦と1年の夫婦とでは、不貞行為が与えるダメージの深刻さは異なります。長年連れ添い、平穏な家庭生活を築き上げてきた信頼関係が裏切られた場合、その精神的打撃は計り知れないと評価され、慰謝料の増額事由として考慮されます。

不貞が原因で未成年の子に悪影響が出た

不貞行為は、夫婦だけの問題では終わりません。両親の不和を目の当たりにしたお子様の情緒が不安定になる、非行に走ってしまうなど、家庭環境の悪化が未成年のお子様の健全な成長に悪影響を及ぼしたと認められる場合、それは重大な増額要素となり得ます。

不貞相手が子を妊娠・出産した

これは、慰謝料が大幅に増額される典型的なケースです。不貞相手との間に子どもが生まれるということは、単なる肉体関係を超え、新たな家庭を形成しかねない極めて悪質な裏切り行為です。配偶者に与える精神的苦痛は筆舌に尽くしがたく、裁判所もこの事実を非常に重く評価します。

不貞行為の態様が悪質(W不倫、計画的など)

不貞行為の態様が悪質であるほど、慰謝料は高額になる傾向があります。例えば、以下のようなケースが挙げられます。

  • 相手も既婚者である「ダブル不倫(W不倫)
  • 配偶者を欺くために、計画的かつ巧妙に行われた不貞
  • 夫婦の自宅(寝室など)で不貞行為に及んでいた

これらの行為は、配偶者の人格を著しく踏みにじるものとして、強い非難に値すると判断されます。

慰謝料が「減額」される要素とは?請求された側も必見

一方で、慰謝料を請求された側にも、法的に主張できる減額事由が存在する場合があります。請求する側にとっては相手からの反論を予測する材料に、請求された側にとっては正当な防御の糸口となります。公平な視点から、どのような場合に減額が考慮されるのかを解説します。

不貞行為以前から婚姻関係が破綻していた

もし、不貞行為が始まるよりも前から、夫婦関係が実質的に破綻していたと認められる場合、慰謝料は大幅に減額されるか、場合によっては認められないこともあります。例えば、長期間にわたって別居している、すでに離婚調停を申し立てているといった状況です。これは、法的に保護されるべき「婚姻共同生活の平和」が、不貞行為以前にすでに失われていたと判断されるためです。

不貞の期間が短く、回数が1回きり

増額要素とは逆に、不貞関係の期間がごく短く、肉体関係も一度きりであった場合、精神的苦痛の程度は比較的小さいと評価され、減額事由として考慮されることがあります。ただし、たとえ一度きりであっても、その態様が悪質であれば高額な慰謝料が認められるケースもあり、単純に回数だけで判断されるわけではありません。

請求する側にも夫婦関係悪化の原因がある(有責性)

不貞行為は決して許されるものではありません。しかし、慰謝料を請求する側にも、婚姻関係を悪化させた原因、例えばDVやモラルハラスメント、生活費を渡さないといった事情(有責性)がある場合、それが慰謝料の減額事由として考慮されることがあります。これは、公平性の観点から、双方の責任の度合いを調整するという考え方に基づいています。

【北九州の弁護士が解説】福岡家庭裁判所小倉支部の判断傾向

私たちは、平井・柏﨑法律事務所として、福岡家庭裁判所小倉支部や福岡地方裁判所小倉支部において、これまで数多くの不倫慰謝料案件を扱ってまいりました。その実務経験を踏まえると、裁判手続では、証拠の客観性や証明力が重視されるため、十分な裏付け資料がない場合には請求が認められにくいことがあります。

また、和解協議の段階では、前述した相場の範囲内で、当事者双方の事情や証拠関係を踏まえた現実的な着地点を探ることが多いです。

そのため、証拠が整っており、離婚する場合であっても、慰謝料は150万円から200万円の間でおさまることが多いです。

これは、インターネット上の「高額な慰謝料が取れた」といった一部の派手な情報とは異なる、北九州市(小倉北区・小倉南区・八幡東区・八幡西区・戸畑区・門司区・若松区)やその近郊(行橋市、中間市、遠賀郡、豊前市など)におけるリアルな解決水準です。民法709条・710条の不法行為に基づく損害賠償請求として、個別の事情を法的にどう評価し、説得力のある主張を組み立てるかが、この地域で適正な慰謝料を獲得する鍵となります。

参考:家庭裁判所の役割について

ネットの相場情報だけを信じるのは危険!その理由とは

ここまで具体的な相場をお伝えしてきましたが、それでもなお、インターネット上の情報だけで「自分の場合は〇〇万円くらいだろう」と自己判断してしまうことには、大きなリスクが伴います。その理由を明確にお伝えします。

理由1:あなたの事情は一つとして同じではないから

慰謝料の算定は、まさにケースバイケースです。ここまで解説してきた増額要素と減額要素が、あなたのケースでどのように複雑に絡み合い、評価されるのか。それを正確に判断するには、高度な法的知識と実務経験が不可欠です。ネット上の数例の事例は、あなたの状況とは前提条件が全く異なる可能性が高いのです。

理由2:証拠の質と量で金額は大きく変わるから

不倫慰謝料請求では、証拠の有無や質が結論を大きく左右します。どんなに有利な事情があったとしても、それを裏付ける客観的な証拠がなければ、相手方が否定した場合に法的に慰謝料を認めてもらうことは困難です。有効な証拠を適切に収集し、その証明力を法的に評価する作業は、専門家でなければ極めて難しいと言わざるを得ません。安易な自己判断は、本来得られるはずだった適正な金額を逃すことに直結します。

不倫慰謝料の相場に関するよくあるご質問(Q&A)

ここでは、ご相談者様から特によく寄せられる質問にお答えします。

Q. 相場より高い慰謝料を取れるケースはありますか?

A. はい、不貞行為の悪質性が極めて高いと評価される場合には、相場を超える慰謝料が認められることもあります。例えば、「計画的に長期間にわたって配偶者を欺き続けていた」「不貞関係の維持のために、家庭内暴力を伴っていた」「社会的地位のある人物が、その立場を悪用して不貞に及んだ」など、精神的苦痛が特に甚大であると認められるようなケースです。ただし、これらはあくまで例外的なケースであり、過度な期待は禁物です。

Q. 不倫相手にお金がない(資力がない)場合はどうなりますか?

A. 泣き寝入りする必要は決してありません。弁護士が介入することで、様々な回収手段を検討できます。例えば、裁判で判決を得た上で相手の給与や預貯金を差し押さえる「強制執行」という法的手続きがあります。また、交渉段階で、長期の分割払いといった形で和解することも可能です。諦めてしまう前に、まずは専門家にご相談ください。

Q. 弁護士費用を払うと、手元に残るお金が減って損しませんか?

A. 「損をしたくない」というお気持ちは、非常によく分かります。弁護士への依頼には当然費用がかかりますが、多くの場合、それを上回るメリットが得られます。

  1. 適切な金額での解決を目指しやすくなる:弁護士が法的な主張と証拠を整理して交渉・訴訟対応することで、事案に応じた適正な解決に近づく可能性があります。
  2. 精神的負担からの解放:不貞の当事者と直接交渉するストレスは計り知れません。その全てを弁護士が代理することで、あなたは精神的な平穏を取り戻すことができます。
  3. 将来のトラブルを防止できる:法的に有効な合意書(示談書)を作成することで、「後から追加で請求される」「約束通りに支払われない」といった将来の紛争を未然に防ぎます。

弁護士費用を支払うことで得られる経済的・精神的なメリットは事案によって異なりますが、負担軽減や手続の見通しが立てやすくなるといった利点があります。

まとめ|あなたの慰謝料、正確な見通しは弁護士にご相談を

この記事では、北九州エリアにおける不倫慰謝料の相場と、金額を左右する様々な要素について解説しました。しかし、最も重要なことは、これらの情報はあくまで一般的な目安に過ぎないということです。

あなたのケースにおける本当の「適正額」は、お手元にある証拠を拝見し、個別具体的な事情を詳細にお伺いして初めて、法的な観点から見通しを立てることができます。

ネットで調べるのは、もうここまでです。次のステップは、専門家と直接話をし、あなたの状況に即した具体的なアドバイスを得ることです。当事務所には、行橋市や中間市など近隣の市町村からも、「正確な見通しを知りたい」と多くの方がご相談に来られています。

平井・柏﨑法律事務所では、離婚・男女問題に関する初回のご相談は60分無料です。お手元の証拠をご持参いただければ、個別事情を踏まえて、あなたのケースでの慰謝料の見通しや今後の手続の流れを、初回相談の範囲でご説明します。まずはお電話で、ご相談の日時をご予約ください。

あなたの心を少しでも軽くし、未来へ向けて新たな一歩を踏み出すため、私たちが全力でサポートします。

(監修:弁護士 平井章悟 福岡県弁護士会所属)

最終更新日:2025年1月9日

 

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